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■ 2・ユニット育成の手順
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・2.1.1 用語説明
初めに、いくつかの用語を説明しておきます。
今回の記事では次のような略称を用いますので参考にしてください。
・Speed = SP
・物理攻撃力、物理AT = A
・魔法攻撃力、魔法AT = MA
「SP」は各種ヘルプメッセージの記述法から、「A」「MA」は「Aセーブ」「MAセーブ」から取ったものです。
また、今回の記事では話を簡単にするために、
単に「あるジョブでレベルを上げる」といったら、あるユニットを
そのジョブでレベル1から99まで上げることを、
「あるジョブでレベルを下げる」といったら、あるユニットを
そのジョブでレベル99から1まで下げることを意味することとします。
ユニット育成においては必ずしもレベルを99まで上げる必要はないのですが、
目標とするレベルが一定でないと定量的な説明がしづらいので、
今回はレベル操作における目標値は1か99かのどちらかとします。
さらにこれらを省略した表記法として次の2つの表現も用います。
「あるジョブでレベルを上げる」…「↑(ジョブ名)」
「あるジョブでレベルを下げる」…「↓(ジョブ名)」
・2.1.2 MA成長率によるユニットの分類
HP・MP・SP・A・MAのうち、最も成長させにくいのはMAで、
通常ジョブでは ものまね士以外のすべてのジョブで成長率が同じになっています。
特殊ジョブを含めると、成長率の高さの順序は次のとおりになります。
ドラグナー > ものまね士 > 剣聖 > テンプルナイト > 見習い戦士(ラムザ) > その他
「その他」の中には、汎用ユニットの見習い戦士や、
ムスタディオの機工士やアグリアスのホーリーナイトなどの特殊ジョブも含まれます。
そのため、レーゼ、オルランドゥ、ベイオウーフ、ラムザ以外のユニットのMAを上げるには、
ものまね士でレベルを上げることが不可欠となってきます。
また、レベルを下げるのに使用するジョブには、全体的なパラメータ成長率の低さから、
男性の場合は吟遊詩人、女性の場合は踊り子かアイテム士が最適と私は考えています。
特に、吟遊詩人と踊り子はHP成長率が同率で全ジョブ中最低、
MP成長率はこれも同率で ものまね士に次いで低いので、
その分、レベルが低下してもパラメータの減少量が少なくて済みます。
以上の条件より、ユニット強化の指針には次の6種類が必要となってきます。
・レーゼ用
・オルランドゥ用
・ベイオウーフ用
・ラムザ用
・その他の男性用
・その他の女性用
それでは、1つづつの指針を詳しく紹介します。
・2.2.1 レーゼの場合
レーゼに限らず、全ての女性ユニットの場合の基本となるのですが、
踊り子でレベルを下げた場合の各パラメータの倍率は次のとおりです。
|
HP | MP | SP | A | MA |
↓踊り子 |
0.169 | 0.169 | 0.505 | 0.337 | 0.337 |
一方、ドラグナーでレベルを上げた場合のパラメータの倍率は次のとおりです。
|
HP | MP | SP | A | MA |
↑ドラグナー |
17.333 | 9,909 | 2.020 | 3.450 | 3.512 |
↓踊り子↑ドラグナーとした場合のパラメータの倍率は次のとおりです。
(計算の有効桁数の関係で、上の2つの倍率をかけたものとは数値が異っています)
|
HP | MP | SP | A | MA |
↓踊↑ド |
2.937 | 1.679 | 1.020 | 1.165 | 1.186 |
これを見て分かるとおり、レーゼの場合、レベルを下げるジョブに注意すれば
ドラグナーでレベルを上げることによって全てのパラメータを同時に強化することができます。
ただし、SPに関しては効率が悪いので、SP強化のために忍者でもレベルを上げることをおすすめします。
忍者でレベルを上げた場合のパラメータの倍率は次のとおりです。
|
HP | MP | SP | A | MA |
↑忍者 |
8.538 | 8.000 | 2.209 | 3.227 | 2.921 |
↓踊り子↑忍者とした場合のパラメータの倍率は次のとおりです。
|
HP | MP | SP | A | MA |
↓踊↑忍 |
1.447 | 1.355 | 1.116 | 1.090 | 0.987 |
忍者でレベルを上げた場合、ドラグナーでの場合と異なり、MAがごくわずかですが減少してしまいます。
そのため、レーゼのパラメータのバランスを見ながら、
MAを積極的に上げたいならドラグナーで、SPを積極的に上げたいなら忍者でレベルを上げるといいでしょう。
また、女性の場合は踊り子でレベルを下げるのが基本と書きましたが、
これは、後述するとおり、ものまね士の MP成長率があまりにも低いため、
ものまね士に次いでHP成長率の低い踊り子を用いてレベルを下げることで
少しでもMPの減少を食い止めようという方針から来ています。
しかし、レーゼの場合はドラグナーでレベルを上げることによって、
ものまね士に頼ることなく、つまりMPを犠牲にすることなくMAを強化できるので、
必ずしも踊り子でレベルを下げる必要はありません。
実際、踊り子はHPやMP成長率は低いものの、A成長率は比較的高めなので、
踊り子でレベルを下げるのはAを成長させる観点からするとあまり効果的ではありません。
そこで、レーゼの場合はAはじめ全体的にパラメータ成長率の低いアイテム士でレベルを下げるのも効果的です。
アイテム士でレベルを下げた場合のパラメータの倍率は次のとおりです。
|
HP | MP | SP | A | MA |
↓アイテム士 |
0.109 | 0.140 | 0.505 | 0.433 | 0.337 |
ここから、ドラグナーと忍者でレベルを上げた場合のパラメータの倍率は次のとおりです。
|
HP | MP | SP | A | MA |
↓ア↑ド |
1.890 | 1.390 | 1.020 | 1.495 | 1.186 |
↓ア↑忍 |
0.931 | 1.122 | 1.116 | 1.399 | 0.987 |
↓アイテム士↑ドラグナーの場合は、↓踊り子↑ドラグナーとした場合より、
各パラメータの成長率が平均的になっているのが分かると思います。
忍者の場合はHPとMAが同時に下がってしまいますが、
これらの減少分は↓踊り子↑ドラグナーの操作を1回行っておけば十分補える程度の量なので
さほど気にしなくてもよいでしょう。
以上のように、レーゼはドラグナーという優秀なジョブに就くことができることから
パラメータ強化についても色々な手順が考えられます。
上記のような数値を参考にして、強化したいパラメータとレベルを上げるジョブを吟味して、
ユニット強化に役立ててください。
・2.2.2 オルランドゥの場合
オルランドゥの場合は、吟遊詩人でレベルを下げ、剣聖か忍者でレベルを上げるのが基本となります。
これらの手順によるパラメータの倍率は次のとおりです。
参考までに、召喚士と ものまね士でレベルを上げた場合についても併記しておきます。
|
HP | MP | SP | A | MA |
↓吟遊詩人 |
0.169 | 0.169 | 0.505 | 0.449 | 0.337 |
↑剣聖 |
9.909 | 9.166 | 1.989 | 3.279 | 3.279 |
↑召喚士 |
8.000 | 11.888 | 1.970 | 2.380 | 2.921 |
↑忍者 |
8.538 | 8.000 | 2.209 | 3.227 | 2.921 |
↑ものまね士 |
15.000 | 4.161 | 1.970 | 3.722 | 3.390 |
↓詩↑剣 |
1.679 | 1.553 | 1.004 | 1.473 | 1.107 |
↓詩↑召 |
1.355 | 2.015 | 0.995 | 1.069 | 0.987 |
↓詩↑忍 |
1.447 | 1.355 | 1.116 | 1.450 | 0.987 |
↓詩↑も |
2.542 | 0.705 | 0.995 | 1.672 | 1.145 |
ここで初めて実例が出てきましたが、何度か書いてきたとおり、
ものまね士でレベルを上げるとMPは最低でも3割減少してしまいます。
しかも、これは ものまね士に次いでMP成長率が低い吟遊詩人でレベルを下げているから
この程度の減少量で済んでいるのであって、
例えば↓アイテム士↑ものまね士とするとMPは4割以上も減少します。
「ものまね士でレベルを上げると、これほどまでにMPが下がる」、
しかし「ものまね士でレベルを上げなければMAが上げられない」、
ユニット強化の最大のネックがこの部分にあるのです。
オルランドゥの場合は剣聖でMAを上げられるのでこの問題を回避することができます。
剣聖のMA成長率は ものまね士には及ばないものの、その分MP成長率が高めなので、
オルランドゥの全パラメータを平均的に上げたいのであれば
ものまね士でMAを上げ、他のジョブでMPを補う、と行った手順を踏むよりは、
剣聖でMAを、忍者でSPを上げていったほうが結果的に早くパラメータの強化ができると思います。
ここまでであまり触れてこなかったHPとAに関しても、
これらの課程で自然に強化されていくので、さほど気にすることはないでしょう。
・2.2.3 ベイオウーフの場合
ベイオウーフの場合も、テンプルナイトでレベルを上げることでMAを強化することができます。
|
HP | MP | SP | A | MA |
↓吟遊詩人 |
0.169 | 0.169 | 0.505 | 0.449 | 0.337 |
↑テンプルナイト |
9.909 | 9.166 | 1.970 | 3.000 | 3.130 |
↑召喚士 |
8.000 | 11.888 | 1.970 | 2.380 | 2.921 |
↑忍者 |
8.538 | 8.000 | 2.209 | 3.227 | 2.921 |
↑ものまね士 |
15.000 | 4.161 | 1.970 | 3.722 | 3.390 |
↓詩↑テ |
1.679 | 1.553 | 0.995 | 1.348 | 1.057 |
↓詩↑召 |
1.355 | 2.015 | 0.995 | 1.069 | 0.987 |
↓詩↑忍 |
1.447 | 1.355 | 1.116 | 1.450 | 0.987 |
↓詩↑も |
2.542 | 0.705 | 0.995 | 1.672 | 1.145 |
以上のとおり、専用ジョブでMAが上げられる状況そのものは先の2人と変わりませんが、
ベイオウーフの場合その成長率が先の2人ほど高くありません。
↓吟遊詩人↑テンプルナイトでのMA成長率が 1.057であるというのは、
例えばMAを2倍にするのにこの操作を14回繰り返す必要がある、という事です。
これが、↓吟遊詩人↑ものまね士であれば6回で済みます。
ちなみに、↓踊り子↑ドラグナーなら5回、↓吟遊詩人↑剣聖なら7回です。
そのため、ベイオウーフの場合はテンプルナイトでMAを上げるより、その他の男性ユニット同様、
ものまね士でMAを上げ、他のジョブでMPを補う方が効率がよいかもしれません。
・2.2.4 ラムザの場合
ラムザの見習い戦士もMA成長率が通常ジョブより高く設定されてはいますが、
その差は非常に少なく、レベル操作をしてもMAはほとんど伸びません。
|
HP | MP | SP | A | MA |
↓吟遊詩人 |
0.169 | 0.169 | 0.505 | 0.449 | 0.337 |
↑見習い戦士 |
9.166 | 9.166 | 2.020 | 2.921 | 3.000 |
↑召喚士 |
8.000 | 11.888 | 1.970 | 2.380 | 2.921 |
↑忍者 |
8.538 | 8.000 | 2.209 | 3.227 | 2.921 |
↑ものまね士 |
15.000 | 4.161 | 1.970 | 3.722 | 3.390 |
↓詩↑見 |
1.553 | 1.553 | 1.020 | 1.313 | 1.013 |
↓詩↑召 |
1.355 | 2.015 | 0.995 | 1.069 | 0.987 |
↓詩↑忍 |
1.447 | 1.355 | 1.116 | 1.450 | 0.987 |
↓詩↑も |
2.542 | 0.705 | 0.995 | 1.672 | 1.145 |
そのため、実際にはラムザの場合も ものまね士でMAを上げ、他のジョブでMPを補う方が効率がよいでしょう。
・2.2.5 その他の男性ユニットの場合
通常の男性ユニットの場合、MAを強化する方法は ものまね士でレベルを上げること以外にありません。
その場合、いかにしてMPの減少を補っていくかが重要となります。
|
HP | MP | SP | A | MA |
↓吟遊詩人 |
0.169 | 0.169 | 0.505 | 0.449 | 0.337 |
↑召喚士 |
8.000 | 11.888 | 1.970 | 2.380 | 2.921 |
↑忍者 |
8.538 | 8.000 | 2.209 | 3.227 | 2.921 |
↑ものまね士 |
15.000 | 4.161 | 1.970 | 3.722 | 3.390 |
↓詩↑召 |
1.355 | 2.015 | 0.995 | 1.069 | 0.987 |
↓詩↑忍 |
1.447 | 1.355 | 1.116 | 1.450 | 0.987 |
↓詩↑も |
2.542 | 0.705 | 0.995 | 1.672 | 1.145 |
ここで、全パラメータを強化する手順について考えます。
「手順 a:↓吟遊詩人↑ものまね士」、「手順 b:↓吟遊詩人↑忍者」、「手順 c:↓吟遊詩人↑召喚士」 として、
まず、手順 a,b を実行した場合の各パラメータの倍率について考えます。
|
HP | MP | SP | A | MA |
手順 a,b |
3.679 | 0.956 | 1.110 | 2.426 | 1.130 |
これだけだとMPが減少するので、手順 b か cを追加してMPを補うと次のようになります。
|
HP | MP | SP | A | MA |
手順 a,b,b |
5.324 | 1.296 | 1.239 | 3.519 | 1.115 |
手順 a,b,c |
4.988 | 1.927 | 1.105 | 2.595 | 1.115 |
これだけの手順を踏んで、ようやく全パラメータが強化できることが分かります。
通常のユニットをレベル操作で強化しようとすると、これぐらい長期的な計画が必要になってくるのです。
・2.2.6 その他の女性ユニットの場合
通常の女性ユニットの場合は、踊り子でレベルを下げること以外は、
通常の男性ユニットの場合とほぼ同じです。
|
HP | MP | SP | A | MA |
↓踊り子 |
0.169 | 0.169 | 0.505 | 0.337 | 0.337 |
↑召喚士 |
8.000 | 11.888 | 1.970 | 2.380 | 2.921 |
↑忍者 |
8.538 | 8.000 | 2.209 | 3.227 | 2.921 |
↑ものまね士 |
15.000 | 4.161 | 1.970 | 3.722 | 3.390 |
↓踊↑召 |
1.355 | 2.015 | 0.995 | 0.804 | 0.987 |
↓踊↑忍 |
1.447 | 1.355 | 1.116 | 1.090 | 0.987 |
↓踊↑も |
2.542 | 0.705 | 0.995 | 1.257 | 1.145 |
「手順 a:↓踊り子↑ものまね士」、「手順 b:↓踊り子↑忍者」、「手順 c:↓踊り子↑召喚士」 として、
各手順によるパラメータの倍率は次のとおりです。
|
HP | MP | SP | A | MA |
手順 a,b |
3.679 | 0.956 | 1.110 | 1.371 | 1.130 |
手順 a,b,b |
5.324 | 1.296 | 1.239 | 1.494 | 1.115 |
手順 a,b,c |
4.988 | 1.927 | 1.105 | 1.102 | 1.115 |
これで一応全パラメータを強化できますが、
男性ユニットと比べて、A成長率が半分以下になっていることが分かります。
これは、レーゼの項でも触れたとおり踊り子のA成長率があまり低くないためです。
そこで、手順 a の代わりに手順 a' として、↓アイテム士↑ものまね士 とすると
パラメータの倍率は次のようになります。
|
HP | MP | SP | A | MA |
手順 a',b |
2.368 | 0.791 | 1.110 | 1.759 | 1.130 |
手順 a',b,b |
3.427 | 1.073 | 1.239 | 1.918 | 1.115 |
手順 a',b,c |
3.211 | 1.595 | 1.105 | 1.414 | 1.115 |
HPとMPが下がる代わりにAが上がり、パラメータの倍率が平均化していることがわかります。
HPはこれでも十分上がるので、MPをとるかAをとるかによってアイテム士と踊り子のどちらでレベルを下げるかを
選ぶといいでしょう。
ここまでの手順は、MPを低下させないことを前提とした手順です。
実際のところ、MPは終盤でも装備品での上昇量だけで足りることも多いので、
多少のMPの低下は気にしないで積極的にMAを上げる、というのもひとつの手です。
どのパラメータを優先して上げるかによって、レベルを上げるジョブ・下げるジョブを選んでやりましょう。
■「パラメータ成長の法則について」へ
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