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『ダイスダーグの野望』 |
戦乱の調停のため神殿騎士ローファルがベオルブ邸を訪れる。
だが教会への服従を意味するローファルの提案をダイスダーグ卿は言下に退けた。
逆に教会側に圧力をかけるダイスダーグ卿に、ローファルはバルバネス・ベオルブの死に関するある疑惑を匂わせると、聖石『カプリコーン』を献上し去っていった…。
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神殿騎士ローファル
「…なるほど、我々の調停に 応じる気はないというのですな。 |
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ダイスダーグ卿
「さよう、我々は閣下の悲願であった 畏国王の統一…
「すなわち、奴らにオリナス王を 真の畏国王として認めさせるまで、 我々は戦いをやめるつもりはない。
「ベオルブの名がこの地にある限り、 貴公らの好きにはさせぬ…。 |
神殿騎士ローファル
「誰のおかげでラーグ公を 暗殺できたとお思いか? |
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ダイスダーグ卿
「これは異なことを…。
「ラーグ公暗殺は南天騎士団が 送り込んだ刺客の手によるはず…。
「それとも、刺客を送り込んだのは 貴公らだと言うのかな…? |
神殿騎士ローファル
「…あくまでも我々に 協力しないというわけですか…。 |
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ダイスダーグ卿
「我々が本気になれば 神殿騎士団など簡単に潰せるのだ。
「それを 忘れて欲しくないものだな…。 |
神殿騎士ローファル
「我々…、ですか。
「…ところで、ベスラで北天騎士団の 陣地を襲った『毒』が なんであったか覚えていますか? |
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ダイスダーグ卿
「…モスフングスの胞子から抽出した 毒素だったと思うが…。 |
神殿騎士ローファル
「そのとおり。この毒は大量に飲まない 限り、命を失うことはありません。
「しかし、微量といえども 長期間に渡って服用を続けると 中毒死することがある…。 |
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ダイスダーグ卿
「…………。 |
神殿騎士ローファル
「中毒死といっても風邪に似たような 症状を起こすだけのため、
「本人の自覚症状は極めて薄く、 気付いたときには手遅れになっている 場合がほとんどです…。 |
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ダイスダーグ卿
「…………。 |
神殿騎士ローファル
「確か、亡きお父上は風邪をこじらせて お亡くなりになったそうですな。 |
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ダイスダーグ卿
「何が言いたい…? |
神殿騎士ローファル
「ダイスダーグ殿は『毒』についても 詳しい知識をお持ちと聞きます…。 |
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ダイスダーグ卿
「…だから、何が言いたいのだ。 |
神殿騎士ローファル
「モスフングスの毒に侵された死体を 埋葬すると、
「モスフングスそのものが 生えてくるそうですね。 ご存じでしたかな? |
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ダイスダーグ卿
「…………。 |
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神殿騎士ローファル
「…つまらぬ話でしたな。
「そうそう、教皇猊下より お預かりしたものがあります…。 |
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ダイスダーグ卿
「これは…? |
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神殿騎士ローファル
「ミュロンドに伝わる聖なるクリスタル ゾディアックストーンです。
「信頼の証として、 教皇猊下よりお預かり致しました。 どうかお納めください。 |
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