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『父・バルバネスの死』 |
ラムザは夢を見ていた…。
五十年戦争の英雄として名高いバルバネス・ベオルブが病床に伏してから約2年。ベッドの上で横たわる父の姿に、かつて15万の勢力を誇る北天騎士団団長の面影を見ることはできなかった。
父の最期を見届けようと、4人の子供が一堂に会した…。
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騎士として最高位の称号
“天騎士”を頂く偉大なる勇者
バルバネス・ベオルブは
その日、
最期の時を迎えようとしていた…
五十年戦争末期、ベオルブ家にて
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天騎士バルバネス
「戦況は……どうか……? |
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聖騎士ザルバッグ
「我が北天騎士団の奮迅の働きにより ランベリーを奪還いたしました。
「鴎国軍がゼルテニアから撤退するのも 時間の問題でしょう。 すべては順調です。ご心配なく。 |
ダイスダーグ卿
「ラナード王子の側近・レナリオ伯に 送った密使が戻って参りました。
「父上のご提案に レナリオ伯も同意するそうです。 |
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天騎士バルバネス
「そうか…、ならばよい…… これで……長き戦いも……終わる…。 |
アルマ
「お父さま……。 |
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天騎士バルバネス
「よいよい……泣くな…娘よ……。 |
聖騎士ザルバッグ
「ラムザはどこだ…? こんなときに…! |
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天騎士バルバネス
「ダイスダーグ、ザルバッグ… わしの自慢の息子たちよ…。
「ラムザを頼む…。 おまえたちとは……腹が違うが…… わしの血を分けた息子だ……。 |
ラムザ
「父上ッ!! |
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ダイスダーグ卿
「…騒々しいぞ。 |
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天騎士バルバネス
「よく来てくれたな…… よく…顔を見せてくれ……。 |
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ラムザ
「父上……。 |
天騎士バルバネス
「久しぶりだな…… いい面構えになったぞ……
「学校はどうだ……? 春からは……アカデミーだな……。 |
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ラムザ
「…………。 |
天騎士バルバネス
「よいか、ラムザ……。
「我がベオルブ家は……代々王家に…… 仕える部門の棟梁…。 騎士の魂は我らと共にある…。
「ベオルブの名に恥じぬ騎士になれ…。 不正を許すな…。 人として正しき道を歩め…。
「おまえはおまえの信じる道を…… 歩むのだ…。それが…… ベオルブの名が示す真の騎士道だ…。 |
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ラムザ
「はい、父上…。 |
天騎士バルバネス
「ディリータはいい子だ。身分は違うが おまえの片腕として役に立とう…。
「仕官アカデミーへの…編入の手続きを とっておいた…。ふふふ…、 学長は目を丸くしていたがな……。
「おまえに生涯仕える味方となろう…。 仲良くな……。 |
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ラムザ
「は、はい……、父上………。 |
天騎士バルバネス
「アルマを頼んだぞ………。 |
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天騎士バルバネス
「兄たちに負けぬ騎士になれよ… ラムザ……。 |
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