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 このページでは、FFTの儲け話の成功の判定のしくみについて、私が調べたことを紹介します。
■ 1.失敗〜成功〜大成功の判定
 儲け話で請け負う仕事の結果には、失敗成功大成功の3つの段階があります。
 失敗の場合は、Jpも報酬もほとんどもらえません。
 成功の場合は、Jp・報酬は失敗時よりは多少多めにもらえますが、 その仕事を完全にこなしたことにはなりません。 財宝や秘境を発見できる仕事でも、成功時にはそれらを発見することはできず、 実質的な結果としては失敗とほぼ変わりません。 また、失敗時・成功時には一時的にその仕事は酒場の儲け話欄から消えますが、 ある程度期間がたてば、またその仕事が儲け話欄に登場し、その仕事を請け負えるようになります。
 大成功の場合は、Jp・報酬を大量にもらえ、 この場合のみ仕事の結果がブレイブストーリーの仕事欄に記載されます。 加えて、財宝秘境を発見できる仕事の場合、大成功時のみそれらを発見することができます。 そして大成功した仕事は酒場の儲け話欄から消え、以降は請け負うことができなくなります。

 そこで、プレイヤーの最大の関心事は 「どんなユニットを派遣すれば仕事を確実に大成功できるか」ということになります。 その法則について、これから説明します。

 まず、成功の度合いの計算に関係する最も大きな要素は、派遣するユニット一人一人のジョブレベルです。 仕事によっては BraveFaithが影響するものもあります。 それ以外の要素、性別・ジョブレベル・ HP等の各パラメータ・装備品・修得しているアビリティなどは、 成功の度合いの計算には用いられていないようです。
 成功の判定は、まずユニット一人一人のジョブごとに決まっている値を求め、 この値にレベルや他のパラメータの値による補正を加え、 派遣ユニット全員分の値を合計してみて、その値がいくつになるか、で決められます。 この値を、今回は「評価値」と呼ぶことにします。

 では、具体例にしたがって評価値による成功の度合いの計算手順を解説します。
 サンプルとする仕事は、魔法都市ガリランドの「元炭鉱夫の証言」です。

 この仕事は派遣日数が 8〜 11日となっていますが、まずは派遣日数を最低の 8日として考えます。
 計算は、まずユニット一人づつの評価値を求めることから始まります。 そのために、各ジョブに与えられている評価値を求めます。
この仕事の各ジョブに与えられる評価値は次のとおりです。

見習い戦士:43 アイテム士:40 ナイト:35 弓使い:37 モンク:40
白魔道士:40 黒魔道士:35 時魔道士:35 召喚士:35 シーフ:43
話術士:35 陰陽士:40 風水士:45 竜騎士:32 侍:35
忍者:35 算術士:35 吟遊詩人:35 踊り子:35 ものまね士:55

 この評価値の違いによって、それぞれの仕事に対する各ジョブの有利・不利が決まります。 各ジョブの評価値は仕事によって様々に変化し、例えば、この仕事ではものまね士の評価値が最も高くなっていますが、 他の仕事ではものまね士の評価値が最も低いものもあります。

 次に、ジョブによって決まる評価値に、レベルによる補正を加えます。 この仕事の場合、補正量は次のとおりとなります。

Lv補正量
61〜99+5
51〜60+15
41〜50+10
31〜40+5
21〜30+3
 1〜20 0

 この仕事の場合は Braveと Faithの影響は受けないので、これでユニットの評価値が定まります。
  Braveと Faithの影響を受ける仕事の場合も、このレベルによる補正と考え方は同じで、 そのパラメータの値によって決まる補正量を評価値に加えてやります。

 このようにして派遣ユニット一人づつの評価値を求め、それを合計し、 その値の大きさによって、成功の度合いが決まります。 この判定基準は全ての仕事で共通になっています。

評価値の合計が 99以上:大成功
評価値の合計が 59〜98:成功
評価値の合計が 58以下:失敗

 最後に、評価値によって取得Jpと報酬合計が決まります。 その計算手順を、以下に示します。


(1)失敗時
 例として、レベル 99の見習い戦士 1人を派遣したとします。
 見習い戦士の評価値は 43、レベル 99の場合はこれに補正量 +5 が加えられ、評価値は 48となり、 これは 58以下なので、この仕事の結果は失敗となります。

評価値 レベル補正
見習い戦士 Lv.9943+5= 48

失敗時には、次のように決められるJpと報酬が得られ、仕事は終了します。

取得Jp:評価値 +2
報酬合計:評価値 +7をユニットごとに求めて合計する

   今回は、評価値が 48なので、取得Jp = 48 + 2 = 50、報酬 = 48 + 7 = 55ギルとなります。
 報酬合計はユニットごとに支払われる報酬の合計となっていますが、 実際にはこの仕事の場合 2人以上のユニットを派遣して失敗することはありません。


(2)成功時
 レベル 1の見習い戦士とアイテム士を派遣したとします。
 評価値は次のように計算され、評価値合計は 83となります。これは 59以上 98以下なので、この仕事の結果は成功となります。

評価値 レベル補正
見習い戦士 Lv. 143+0= 43
アイテム士 Lv. 140+0= 40
評価値合計 = 43 + 40
 = 83

 成功時には、次のように決められるJpと報酬が得られ、仕事は終了します。

取得Jp:評価値 +5
報酬合計:評価値 +30をユニットごとに求めて合計する

   今回は、見習い戦士は評価値が 43なので、取得Jp = 37、報酬 = 73となり、 アイテム士は評価値が 40なので、取得Jp = 45、報酬 = 70となり、 報酬合計は 70 + 73 = 143ギルとなります。

評価値  取得Jp
見習い戦士 Lv. 143+5= 48
アイテム士 Lv. 140+5= 45
報酬合計 = (43 + 30) + (40 + 30)
 = 143


(3)大成功時
 レベル 60の見習い戦士・アイテム士・ナイトを派遣したとします。
 評価値は次のように計算され、評価値合計は 163となります。これは 99以上なので、この仕事の結果は大成功となります。

評価値 レベル補正
見習い戦士 Lv.6043+15= 58
アイテム士 Lv.6040+15= 55
ナイト Lv.6035+15= 50
評価値合計 = 58 + 55 + 50
 = 163

 さらに、この仕事の場合、大成功時の中にも 3つのランクがあり、 鉱石発掘時に鉄鉱石・ミスリル石・アダマンタイトのうちのどれを発掘できるかによって、 取得Jpと報酬が変わってきます。

・鉄鉱石発掘時
取得Jp:評価値 +60
報酬合計:評価値 +150をユニットごとに求めて合計し、
 さらにボーナス 400を加える
・ミスリル石発掘時
取得Jp:評価値 +80
報酬合計:評価値 +150をユニットごとに求めて合計し、
 さらにボーナス 3500を加える
・アダマンタイト発掘時
取得Jp:評価値 +90
報酬合計:評価値 +150をユニットごとに求めて合計し、
 さらにボーナス 5500を加える

 どの鉱石を発掘できるかは、評価値によらず完全なランダムで決定し、 仕事の報告を聞くまで分かりません。 ユニットを派遣し、日数を経過させて仕事を完了したあとでセーブし、 仕事の報告を何回も聞いていると、毎回発掘できる鉱石は違ってきます。

 そして、今回の場合は、どの鉱石を発掘したかによって次のような報酬が得られ、仕事は終了します。


・鉄鉱石発掘時
評価値  取得Jp
見習い戦士 Lv.6058+60= 118
アイテム士 Lv.6055+60= 115
ナイト Lv.6050+60= 110
報酬合計 = (58 + 150) + (55 + 150) + (50 + 150) + 400
 = 1013
・ミスリル石発掘時
評価値  取得Jp
見習い戦士 Lv.6058+80= 138
アイテム士 Lv.6055+80= 135
ナイト Lv.6050+80= 130
報酬合計 = (58 + 150) + (55 + 150) + (50 + 150) + 3500
 = 4113
・アダマンタイト発掘時
評価値  取得Jp
見習い戦士 Lv.6058+90= 148
アイテム士 Lv.6055+90= 145
ナイト Lv.6050+90= 140
報酬合計 = (58 + 150) + (55 + 150) + (50 + 150) + 5500
 = 6113

 このとおり、発掘できる鉱石によって取得できるJpと報酬は異なりますが、 これらはいずれも「大成功」であることに変わりはありません。 また、このようなランク分けがなく、大成功時の結果が一通りしかない仕事もあります。
■ 2.派遣日数の影響
 ここまでは、仕事の派遣日数を最低日数として話を進めてきました。 成功の度合いに派遣日数は影響しないからです。
 派遣日数は取得Jpと報酬の計算に影響を与え、派遣日数を長くすると取得Jpと報酬は増加します。 派遣日数を最低日数とした時の取得Jpと報酬を「基本取得Jp」・「基本報酬」とすると、実際の取得Jp・報酬は次のようになります。 各計算は小数点以下切り捨てです。

派遣日数取得Jp報酬
最低日数基本取得Jp × 1.00基本報酬 × 1.00
最低日数 + 1基本取得Jp × 1.00基本報酬 × 1.00
最低日数 + 2基本取得Jp × 1.02基本報酬 × 1.01
最低日数 + 3基本取得Jp × 1.04基本報酬 × 1.05
最低日数 + 4基本取得Jp × 1.08基本報酬 × 1.05
最低日数 + 5基本取得Jp × 1.10基本報酬 × 1.10
最低日数 + 6基本取得Jp × 1.15基本報酬 × 1.20
最低日数 + 7基本取得Jp × 1.15基本報酬 × 1.30
最低日数 + 8基本取得Jp × 1.20基本報酬 × 1.40

 ごらんのとおりで、派遣日数は最低日数でも最低日数+1日でも結果は全く変わりません。 仕事によっては派遣日数が最低日数〜最低日数+1日というように決められているものがありますが、 このような場合、実質的に派遣日数は仕事の結果に全く影響を与えないものと思われます。

 具体的な計算方法は、先に挙げた「元炭鉱夫の証言」の失敗〜成功〜大成功の例でいうと次のようになります。


(1)失敗時
 最低日数の 8日で、取得Jp = 48 + 2 = 50、報酬 = 48 + 7 = 55ギルなので、 派遣日数によって、実際のJpと報酬はこのようになります。

派遣日数取得Jp報酬
8日50 × 1.00 = 5055 × 1.00 = 55
9日50 × 1.00 = 5055 × 1.00 = 55
10日50 × 1.01 = 5155 × 1.01 = 55
11日50 × 1.04 = 5255 × 1.05 = 57


(2)成功時
 8日で、見習い戦士の取得Jp = 48、報酬 = 73、 アイテム士の取得Jp = 45、報酬 = 70なので、Jpと報酬はこのようになります。

派遣日数 取得Jp報酬報酬合計
8日見習い戦士:
アイテム士:
48 × 1.00 = 48
45 × 1.00 = 45
73 × 1.00 = 73
70 × 1.00 = 70
143
9日(8日と同じ)
10日見習い戦士:
アイテム士:
48 × 1.02 = 48
45 × 1.02 = 45
73 × 1.01 = 73
70 × 1.01 = 70
143
11日見習い戦士:
アイテム士:
48 × 1.04 = 49
45 × 1.04 = 46
73 × 1.05 = 76
70 × 1.05 = 73
149


(3)大成功時
 大成功時の計算は、失敗時・成功時と少し違い、 日数による増分のかかる部分とかからない部分とがあります。

 まず、先の例の鉄鉱石発掘時で説明します。
 取得Jpの計算は、失敗時・成功時と同じ手順で、このようになります。

派遣日数 取得Jp
8日見習い戦士:
アイテム士:
ナイト:
118 × 1.00 = 118
115 × 1.00 = 115
110 × 1.00 = 110
9日(8日と同じ)
10日見習い戦士:
アイテム士:
ナイト:
118 × 1.02 = 120
115 × 1.02 = 117
110 × 1.02 = 112
11日見習い戦士:
アイテム士:
ナイト:
118 × 1.04 = 122
115 × 1.04 = 119
110 × 1.04 = 114

 ややこしいのは報酬の計算で、まず各ユニット分の報酬を求めます。

派遣日数 報酬
8日見習い戦士:
アイテム士:
ナイト:
(58 + 150) × 1.00 = 208
(55 + 150) × 1.00 = 205
(50 + 150) × 1.00 = 200
9日(8日と同じ)
10日見習い戦士:
アイテム士:
ナイト:
(58 + 150) × 1.01 = 210
(55 + 150) × 1.01 = 207
(50 + 150) × 1.01 = 202
11日見習い戦士:
アイテム士:
ナイト:
(58 + 150) × 1.05 = 218
(55 + 150) × 1.05 = 215
(50 + 150) × 1.05 = 210

 これに、大成功時のランクによって決まるボーナスを加え、実際の報酬合計が決まります。

派遣日数報酬合計
8日208 + 205 + 200 + 400 = 1013
9日(8日と同じ)
10日210 + 207 + 202 + 400 = 1019
11日218 + 215 + 210 + 400 = 1043

 同様に、ミスリル石、アダマンタイト発掘時のJpと報酬は次のようになります。

・ミスリル石発掘時
派遣日数 報酬合計
8日見:138Jpア:135Jp騎:130Jp4113
9日(8日と同じ)
10日見:140Jpア:137Jp騎:132Jp4119
11日見:143Jpア:140Jp騎:135Jp4143
・アダマンタイト発掘時
派遣日数 報酬合計
8日見:148Jpア:145Jp騎:140Jp6113
9日(8日と同じ)
10日見:150Jpア:147Jp騎:142Jp6119
11日見:153Jpア:150Jp騎:145Jp6143

 まとめると、

・派遣したユニットのジョブと各パラメータで決まる評価値によって、失敗〜成功〜大成功の判定が行われ、
・それに日数による影響を計算に入れて、取得Jpと報酬合計が決まる

ということです。

 派遣したユニットのジョブと各パラメータで評価値が決まるということは、 「仕事を請け負う時に派遣するユニットを決めた段階で、もうその仕事が失敗・成功・大成功の いずれの結果になるかは完全に決まってしまう」ということです。
 報告を聞く瞬間まで決定されていないのは、大成功時のランク、 先の例でいえばどの鉱石を発掘できるかといったことや、 秘境や財宝を発見できる仕事の場合、具体的にどの秘境・財宝を発見できるか、という部分です。

■ 3.未解決の問題
 仕事を実際にこなしてみると、報告時に時々「〜がいたおかげで……」というメッセージが出ることがあります。 これは、仕事によって決まっている特定のジョブのユニットを派遣した時に見られるもので、 一般にはその仕事に対する「有利ジョブ」といわれるものです。
 しかし、私が解析した限りでは、このようなジョブを派遣することが仕事の結果に与える影響は何も観測できていません。 このようなジョブだけ特別評価値が高いということもないし、取得Jpや報酬が変化するわけでもありません。
 例えば「ご子息 パパル様!」という仕事では、風水士を派遣すると報告時に「風水士がいたおかげで……」というメッセージが出ますが、 この仕事では風水士の評価値は全ジョブ中最も低く設定されていて、そのため風水士はこの仕事に一番不利なジョブということになってしまいます。

 「有利ジョブ」という設定が本当に何の意味もなさない設定なのか、私がその効果に気づいていないだけなのか、 今後の解析によって見極めたいと思っています。